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ーオーダースーツ初心者が最初に知っておきたい基礎ガイドー

オーダースーツは「体に合わせる」服

既製品は体型を服に合わせますが、オーダーは服を体に合わせます。だからこそ着心地が良く、見た目も整います。とはいえ最初は不安がつきもの。ここでは初めての方でも迷わないよう、選び方と進め方を順番に解説します。

種類と予算の目安

「パターンオーダー」「イージーオーダー」「フルオーダー」の順に自由度と価格が上がります。初めてなら、体型補正が十分に効きコスパの良いイージーオーダーが無難です。目安はパターンで4〜7万円、イージーで7〜15万円、フルは20万円以上が一般的です。ここからは、初回で失敗しにくい選びの軸を説明します。

失敗しない色・柄

初回はネイビー無地かチャコールグレー無地が鉄板。ビジネスでも冠婚葬祭でも浮きません。ストライプは主張が強く、幅やピッチで印象が変わるため二着目以降に。

生地ランクの考え方

高番手=高級ではありますが皺に弱い面も。通年で扱いやすいのはウール100%の260〜280g/m²程度。夏はトロピカル、冬はフランネルを検討しましょう。

サイズは“数値”より“見え方”

採寸値が合っていても、姿勢や体の癖で見栄えは変わります。鏡で全身を確認し、バランスを重視しましょう。次のポイントを押さえると仕上がりの満足度が上がります。

上着のキモは肩と着丈

肩線が落ちず、袖山にシワが寄れないこと。着丈はヒップのふくらみが隠れる程度が基本。短すぎると子どもっぽく、長すぎると古く見えます。

パンツは股上と裾幅

股上が浅すぎると座りにくく、深すぎるとだらしなく見えます。裾幅は足首に軽く触れる程度。ワンクッション〜ハーフクッションで上品に。

初回ヒアリングで伝えるべきこと

用途、季節、着用頻度、好みのシルエット、靴やベルトの色、普段の持ち物まで伝えると提案が具体的になります。ここで曖昧にするとディテール選びが散漫になりやすいので、事前にシーンを絞っておくと楽です。

おすすめの基本ディテール

ラペルはノッチ、幅8〜9cm。フロントは2ボタン、ベントはサイド。パンツはノータックかワンタック、ベルトループあり。迷ったらこの構成で外しません。

体型補正の例

なで肩なら肩パッドや前肩補正、反身体型なら背中の余りを調整。左右差がある場合は袖丈や股下を別寸に。小さな補正の積み重ねが“既製との差”になります。

採寸から受け取りまでの流れ

来店→ヒアリング→生地/ディテール選定→採寸→仮縫いまたは中縫い→納品、が一般的です。納期は店舗や工場の混雑で変わりますが、初回は3〜5週間を見ておくと安心。出来上がり後の微調整が可能かも事前に確認しましょう。

フィッティング時のチェック表

・第一ボタンを留めて前身頃が引っ張られないか
・肩から袖に不自然なたるみが出ていないか
・パンツの前後のシワが左右対称か
・立つ/座る/歩くを繰り返しても突っ張らないか

受け取り後のケア

着用後はブラッシングで埃を落とし、連続着用は避けて48時間休ませます。ハンガーは厚みのある木製に。シーズンオフはクリーニング後に不織布カバーで保管しましょう。

お店選びのコツ

価格だけでなく、提案の具体性、修正対応の柔軟さ、コミュニケーションのしやすさを重視します。SNSの写真だけで判断せず、実物サンプルや採寸の手順をその場で確認すると安心です。初心者は、標準提案がしっかりあるショップを選ぶと迷いにくいです。

予約前に確認したいこと

・初回カウンセリングの所要時間
・仮縫いの有無と費用
・納期目安と繁忙期の変動
・受け取り後の微調整範囲と料金

予算の組み立て例

スーツ本体に加え、シャツ、ネクタイ、靴まで一式で考えると失敗が減ります。例えばイージーオーダー10万円前後+シャツ1.5万円+靴3万円で、十分に格上の印象を作れます。

初心者がやりがちなNG

細身を狙いすぎて動けない、光沢の強い生地で派手に見える、ボタンや裏地で遊びすぎる、など。まずはベーシックを極め、その後に個性を足すのが長く着られるコツです。最後に、完成したスーツの写真とサイズ情報は必ず記録しておくと次回の改善がスムーズです。

2025.10.17